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(旧)短編☆中編小説集

第15章 秘め事~Himegoto

・河合side

薄暗い部屋の中、重い沈黙が静かに流れていた。

その奥のベットの上で俯いたまま背を向けている愛しい君。

傷ついたお前―

俺はどうしてあげたらいい言ってくれ。

出来ることなら何でもする



北「太…輔‥クッ」



だがその口から出た名前にズキンと心が痛んでしまう

くっ―



北「なんでどうしてだよ」



“あなたは私の子よ”



北「全部…嘘だったのか‥答えてくれ…なぁ」



ボスッ、ボスッ!



北「俺は…もっ‥いらねぇの…邪魔」

河「そんなことはない」



ギュッ思わず後ろから抱きしめたら。



北「郁人」

河「少なくとも俺にとっては必要な存在だ」

北「んでも」

河「ダメか」



俺じゃ?



河「なぁ、宏光」

北「‥‥‥」

河「俺、お前のことが好きなんだよ」

北「えっ」

河「惚れてる」

北「なっ!?」

河「ずっとずっと前から」



ドタッ!

そのまま、勢いに身を任せ倒れ込み。



北「ちょ、待て!?」

河「宏光」

北「んやだっ、よせ」

河「好きだ」

北「よせってばぁー」



はっ!



北「おねが…こ‥れ…以上たの…む‥クッ」



俺は何をやっているんだ?



北「失い…たく‥ねんだ…大切なダチまで」

河「‥‥っ」



弱ってるところにつけ込んで。



北「おまえと俺、んな関係じゃないだろ」



悪い許してくれ、クッ!






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