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(旧)短編☆中編小説集

第15章 秘め事~Himegoto

・北山side

「本当よ、嘘じゃないこれを見て」



渡されたのは、1枚の戸籍謄本。

そこには確かに…

母:北山玲香
父:葉月慎二
子:  宏光



「葉月という芸名はあなたのお父さんから付けた名前なの」



俺の…父親?



「あのとき私は未婚のまま妊娠し、あなたを産んで」



が、しかしどうしても夢を諦めきれず。



「街中でスカウトされた事で尚更」



俺が3つの時だったそうだ



「ごめんなさい本当に許して」



なにを?どう許せっていうんだわ。



「償わせて欲しい私と一緒に暮らさない?」



んなこと急に言われても。



「太輔には感謝しているわ血の繋がらない貴方を自分を犠牲にしてまで育ててくれて」



犠牲!



「でも、そろそろ解放してあげなきゃ。あの人にだって本当の家族を持つ権利があるんだし、でなければ私達親子もバチが当たっちゃうわ」



血の繋がらない…



「ねっ?そうは思わない」

「太輔は、なんて?」

「貴方の意思に任せるそうよ、あれでいて彼女もいるの。だから」



なっ!?



「入院したのも私と貴方が自分抜きで気がねなく話が出来るよう配慮しての事」



そう…だったのか‥



「よく考えて返事を出してねっ?ニコッ」



んじゃなんで、俺にあんなことを。

太輔!



北「くっ分からないよもうどれが嘘でどれが本当なのか」





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