(旧)短編☆中編小説集
第15章 秘め事~Himegoto
・藤ヶ谷side
横「太輔、落ち着け今しらべているところだから」
郁人から話を聞き、慌てて家に帰ると中はもぬけの殻で。
何処へ行ったんだ宏光。
「本当ですか?あの子が消えたって」
そこへ彼女もやって来る。
藤「わた」
横「教えないわけにはいかないだろ」
葉「私のせいだわゴメンなさい」
横「確かに、我々に一言も断りもなしにミツへ真実を伝えた事は怒りを覚える」
葉「すみません、こんな事になるだなんて思ってもみなくて」
横「それ以前の問題だろ、あんたは太輔がずっと大事に護って来たミツの心を傷つけたんだ」
葉「‥‥っ」
横「母親として失格さ」
藤「もういい」
ありがと、わた。
珍しく声を荒げ怒りを露にするわたを俺は制し心の中で感謝の意を表した。
俺の代わりに怒ってくれ。
横「どこか心当たりは?」
藤「1つだけ」
昔、宏光がまだ9歳だったとき。
家に来ていた家政婦に妬きもちを焼き飛び出したことがあったっけ。
横「そういえば」
あれ以来―
俺は家の中に女を上げる事をやめにしていたんだが。
考えられるとしたらたぶん
藤「行って来る」
横「こっちのことは任せとけ」
藤「頼む チラッ」
葉「‥‥‥」
藤「今後のことは帰ってから決めよう、ただし」
葉「‥‥っ」
藤「それでいいですよね」
彼女は静かに頷いて。
待っていろ今、迎えに行ってやるから。
・
横「太輔、落ち着け今しらべているところだから」
郁人から話を聞き、慌てて家に帰ると中はもぬけの殻で。
何処へ行ったんだ宏光。
「本当ですか?あの子が消えたって」
そこへ彼女もやって来る。
藤「わた」
横「教えないわけにはいかないだろ」
葉「私のせいだわゴメンなさい」
横「確かに、我々に一言も断りもなしにミツへ真実を伝えた事は怒りを覚える」
葉「すみません、こんな事になるだなんて思ってもみなくて」
横「それ以前の問題だろ、あんたは太輔がずっと大事に護って来たミツの心を傷つけたんだ」
葉「‥‥っ」
横「母親として失格さ」
藤「もういい」
ありがと、わた。
珍しく声を荒げ怒りを露にするわたを俺は制し心の中で感謝の意を表した。
俺の代わりに怒ってくれ。
横「どこか心当たりは?」
藤「1つだけ」
昔、宏光がまだ9歳だったとき。
家に来ていた家政婦に妬きもちを焼き飛び出したことがあったっけ。
横「そういえば」
あれ以来―
俺は家の中に女を上げる事をやめにしていたんだが。
考えられるとしたらたぶん
藤「行って来る」
横「こっちのことは任せとけ」
藤「頼む チラッ」
葉「‥‥‥」
藤「今後のことは帰ってから決めよう、ただし」
葉「‥‥っ」
藤「それでいいですよね」
彼女は静かに頷いて。
待っていろ今、迎えに行ってやるから。
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