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(旧)短編☆中編小説集

第15章 秘め事~Himegoto

・横尾side

数年後―

ミツと郁人は無事、高校を卒業し。



藤「わた、俺のネクタイを知らない?ほら去年の誕生日に宏光がくれた」

横「さぁーってかお前どこへ行く気?」

藤「なに言ってるんだよ、今日はあいつの」

横「まさか」

藤「大学の入学式へ行くに決まってるじゃん」

横「おいおい、ハァ」



もうガキじゃないんだよ。



横「いい加減に子離れしたらどう?」

藤「あのな言っとくが」



数分後ー



北「うえーマジではずい」

藤「なんで?どこが悪い」

北「だってよ」

藤「お前あのとき俺になんて言った?」

北「いっ」



“俺の中に、子離れという言葉はない”



藤「離れず、ずーっと傍にいる。そう言ったよな?」



“つまりは宏光離れは絶対にあり得ないってことだ”



北「それとこれとは」

藤「同じに決まってるじゃん変な男に目をつけられたりしたらどうするブツブツ」

北「へっ?」



つまりは、ただの妬きもちってわけ?クスッ



藤「分かったら行くぞ」

北「横尾さーん」



無駄だミツ、俺にもどうする事もできん クスッ!

が、これも平和な証拠さ。





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