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(旧)短編☆中編小説集

第16章 心と身体の行方

・藤ヶ谷side

ったく無防備な奴だな。

1度は肉体関係を持ったんだぞ。

その俺の前でどうして平気で寝れる?クスッ

可愛い顔しちゃって…

そっと唇に触れると柔らかな感触が心を震わす。



ニ「ねぇー太輔ちゃんこの人とは、どういう関係?」

千「あっ、アタシも知りたい」

藤「恋人って言いたいところだが、こいつは」

ニ「けして、うんとは言わない片想いってわけね?」

千「ノンケでしょ辛い思いするだけよ」

藤「分かってる、けど1度越えてしまったらもう」

ニ「抱いちゃったの」

千「益々辛くなるだけじゃないバカね」

藤「…ふっ、わたにもそう言われた」



が、後悔はしていない。



ニ「ノンケは所詮ノンケ、付き合ってくれたとしても女のところへ戻ってく」

千「アタシたちの世界に、留まる事はしない」

藤「それでもいい終わりがある恋でも」

ニ「太輔ちゃん」

藤「俺は今、こいつを離したくないんだ。いや絶対に放さない」



そう決めた、あの日に。



ニ「タクシー呼ぶわね」

千「疲れたときはいつでもいらっしゃい」



それから車を走らせ。



藤「ほら着いたぜ北山ここが俺のうち」



ベットに、その身体を寝かせると。



藤「おやすみ、チュッ」



自分も中へと潜り込み腕の中へ抱き寄せ。

キスを落としてから眠りにつく。

翌朝―



北「うえぇーっ、なっなんで一緒に寝ているんだよ」

藤「煩いなぁ、もっとロマンチックな起き方できないの、ハァ」

北「男同士で、なにがろろろっ…」

藤「ロマンチック」

北「ばっかじゃね」

藤「クスッ」



あっそ、フッ!





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