テキストサイズ

(旧)短編☆中編小説集

第18章 ペット白書

ピンポーン!



「藤ヶ谷さーんお届けものです」



おっ、来たか。



藤「今、開けます」



ともあれ、買ってしまったものはしょうがない。

そう思った俺は迎える準備を万全にし。

ガチャ―



藤「ご苦労様、ここへ置いて下さい」



対面するのを心待ちにしていたんだ。

よし、開けるぞ。

目の前にある人ひとり入れそうなくらいの箱。

この中に俺の可愛いペットがいる。

心臓がドキッと高鳴る中、いざオープン。



藤「って、えっ!?」



目の中へ飛び込んで来た、それは―



藤「これ猫か?」



丸くなって寝ている姿。

まぁ確かに耳と尻尾は付いてるんだけどさ。



藤「なーんか違う気がするんだよね」



説明書を見ると―

名前:北山 宏光
年齢:不詳
種類:ホワイトタ…



藤「タイガー!?虎じゃん」



【注意する事】
とにかく寝るのが大好きなため無理矢理に起こすのは厳禁。



藤「あんにゃろう」



が、芯はしっかりしていてお茶目な部分もあります。

可愛がってあげて下さい。

好物:納豆



藤「なんで?」



と、そのとき―



北「んーよく寝たぁ」



わわっ、目を覚ましてしまったよ。

どうしたらいい?



北「パチッ、ん?」

藤「よっ、ハハッ」

北「あんた誰?」

藤「俺?あぁ藤ヶ谷 太輔、一応おまえの飼い主」

北「‥‥‥」



あちゃー反応やばくね。



北「…で?」

藤「いやぁーで?って言われても」

北「メシ」

藤「へっ?」

北「腹減ったメシぃ」



うわっ、なんだこいつ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ