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(旧)短編☆中編小説集

第18章 ペット白書

それから―

取り合えずなんとかサウナの設置は完了し。



藤「悪かったな」

戸「俺は、別にいいけど」

塚「どうにかしてやらないと可哀相だと思うよ」

藤「…はぁ」



分かっている。

けど、こればかりは俺にもどうしようもないし。



北「身体…熱い‥クッ」



獣人の中でも珍しく、なかなか見つからないと言われているホワイトタイガー。



北「おかしくなっちまう」



たぶん、アルカディアでも仲間がいなかったんじゃないのかな。



横「それは大変だ」



わたに話したら、そう言ってた。

でも、郁人には反応しない



河「きゃははっ、お前納豆に盛ったの」

北「ふん、チッ」



こいつも毎日食ってるのに



河「マジで、面白いやつだわ」

北「お前に言われたかない」



いったい何が違うんだろう

夜ベットに潜り込み考えていた、そのとき。

北山?

モソモソっと、入って来た身体は火照っていて熱く。



藤「どうした?」

北「眠れないよ」

藤「ドキッ」



見つめるうるんだ瞳は。

その時期が、ピークに達しているのが分かるほど妖しく光りを放ち。

俺を誘惑する。

寝るのが大好きな北山にとって、眠れないのはかなり辛いはず。



北「寂…し‥クッ」



お前、ずっとそれを独りで耐えて来たのか。



北「藤ヶ…」



チュッ―

思わずキスをしたら縋るように俺の首へ手を回し抱きついて来て。



藤「俺がいる、フッ」

北「‥‥っ」

藤「チュプ、チュクチュク」

北「はふっ…ん‥ぁ」



お前の傍に、いてやるから



北「つはっ、なっ、何を」

藤「いいから任せろ」



二度と寂しい思いをしないよう。



北「ふっ、藤ヶ谷」



周囲の連中は、禁断と言うかもしれない。

けれど俺は、見ていられなかったんだ。

その愛を欲する姿が…





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