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(旧)短編☆中編小説集

第20章 男と女の境界線

それから何度も俺達はそこで顔を合わせるようになり

気がつけば…



ニ「えっ、じゃなにミツはいいところのお坊ちゃんなわけ?」

北「大した事ないわ」

玉「いっ、一応」

横「んっ?」

玉「あっ、特に意味はないから気にしないでくれる」

横「‥‥‥」



2人は、その中にすっかり溶け込んでしまい。



玉「ところでこの国の王子さまってどんな人?」

千「んーそう聞かれても、会ったことないし」

ニ「基本、城の連中は俺ら庶民とは関わらないから」

玉「そうなんだ」

横「何故そんなことを気にする?」

玉「別にただの興味本位」

横「‥‥‥」



ふっ、興味本位ね。



北「嫁、貰うんだろ」

横「よく知ってるな、お前らアストリアの人間か?」

宮「えっ、そうなの」

横「だったら逆に聞かせてくれ姫とはどんな御方だ」

北「なんで、んな事が知りたいんで?」

横「ただの興味本位だ」



うわっ、やな空気。



北「普通の姫さんさ」

横「それじゃあ答えになってないじゃん、クスッ」

北「綺麗な服を着て、ニコニコ笑っててよ。まるで、お人形さんみたいだわ」

横「なるほど」

千「可愛い?」

玉「うん」

北「ねぇよ!」

千「えっ」

玉「ミツ!」

北「ちっ」



なんだ?



横「ミツは自分の国の姫が嫌いとみえる」

北「あぁ、フッ」

横「どうして?」

北「家筋に縛られ、自由に生きることも出来ない」

横「それは、仕方がないんじゃない?」

北「んでも、勇気さえあれば」



飛び出せるとでも?



藤「無理だな、フッ」

北「分からないじゃんよ、やってみなくちゃ」

藤「じゃその先に何が待っているっていうんだ?」

北「それは」

藤「結局は連れ戻されジ・エンドそんな無駄な事するだけバカさ」

北「ふーんならお前はどうするんで?」

藤「俺?」

北「自分がその立場だったら、親の言いなりになって結婚するのか」

藤「さぁ、考えたことないからな」



だいいち俺は貰う方だし。



藤「女は逃げればいいのかもしれない、が男はそうはいかない」



国を背負ってるんだ。

護るためには、それも致し方ないんじゃない





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