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(旧)短編☆中編小説集

第1章 少年メイド

藤「見ての通りデカい屋敷だろ使用人も沢山いる」



だろな…



藤「けど大人ばっかで話し相手になれる奴がいない」

北「学校へは、行ってないの?」

藤「身体が弱くて」

北「はっ?」

藤「なーんて嘘、クスッ」



あはっ、そうは見えないし



藤「ちょっと、訳があって行けないから家でネットを使い自力で勉強しているんだ家庭教師もいるし不便はしない」

北「ふーん、なんだかよく分からないけど」

藤「ってことで、今日から宜しく、ニコッ」

北「ぁ…うん‥」



断れるわけがない。



「それではさっそくですがお着替えを」



ようは借金を肩代わりしてやった代償に働けって事だろ。



「こちらです」



それくらい俺にだって分かる、んだが…

ちょーっと待った。



北「なんだよこれ女もんの服じゃん」



案内された更衣室にあった物それは。

黒い超ミニスカートのワンピースに、フリルの付いた白いエプロン。

それにヘアバンドと靴。

これって所謂メイド服ってやつだろ。



藤「どうかしたか?」



カーテンの向こうから聞こえて来た声に。



北「なんで、こんなもんを着なきゃならねんだわ」



そう叫ぶと。



藤「あっ、言ってなかったっけ10歳のお前にできる事といったら限られている一番あっている仕事がメイドってわけ」

北「はっ?ふざけんな着れるか、んなの」

藤「失礼なことを言うな、それは代々我が家で働いて来たメイドが着ていた伝統ある制服だぞ」



だからってさ。





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