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(旧)短編☆中編小説集

第6章 この想い君に届け

・藤ヶ谷side

藤「うちの学校、あんなんだから何度か告白された事はある」

北「…うっ」

藤「でも、俺にはよく分らないんだ。どうして同じ男がいいんだか」



すると北山は―



北「試しに、抱いてみたら分かるかもしれないじゃん」

藤「それマジで言ってる?おまえ初めてなんだろ」

北「それでもダメだったら諦める」

藤「北山」

北「後悔はしない、だから」



参ったわ、こいつ。



藤「なら俺を惚れさせてみな、フッ」

北「‥‥っ」



何故そんな気になったのか

正直、俺にも分からなかったが。

ただ、こいつの眼があまりにも真剣で。

真っ直ぐに、見つめてくるものだから。

それに―

北山がどんなふうに喘ぐのか、聞いてみたい気持ちもあった。

そう思うくらい。

俺は、その声をいつも心地良く感じていたんだ。

心の奥に響いて来るまるで癒しの音色の如く。





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