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【特捜】おまつり初詣(前編・後編)

第2章 おまつり初詣(後編)

お客さんのいない射的屋さん。
浅野さんは、特に呼び込みをしようともせず椅子に座っていた。


「浅野さん、お疲れさまです。」

「お疲れ……。」

「射的かぁ。子供の頃は全然当たらなかったけど、今なら当たるかな?」

「やれば…?」

そう言って浅野さんは、私に空気銃を手渡してくれる。


「ありがとうございます!ええっと、脇を締めて………」

玉をこめ、前に浅野さんから教わったことを思い出しながら構えてーーー。


パーンッ!!!


「う、嘘……外れた………。」

「下手……。」

「ま、まだ玉は残ってますからっ!!!」


パーンッ!!!

パーンッ!!!

パーンッ!!!


「う……全滅………。」

「どんまい。」


浅野さんが、私から空気銃を取り上げ、玉をこめる。

そしてーーー。


パーンッ!!!

パーンッ!!!

パーンッ!!!


見事に全て的中した………。


▶▶▶


「お兄ちゃん、すごーい!!!」

「お兄さん、かっこいいなー!」


気がつくと、浅野さんの射的屋さんの周りには人だかりができていた………。

観客に、もう一回とせがまれて、浅野さんが無言で銃を取り上げた時ーーー。



『聞こえるか?境内の中に、例の通り魔犯がいる。』

桐沢さんから、無線が入った。


▶▶▶

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