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暗闇の向こう側

第2章 向こう側は…

大野side

急にみんなして黙り込んでしまう。言いたいことはわかってる。俺と相葉ちゃんがどんな関係なのかってことだ…

智「黙っててごめん、俺と雅紀は付き合ってんの」

相「ちょっと待ってよ、謝らないといけないのは俺だよ…」

智「いいよ、雅紀、俺が雅紀に付き合ってって言ったから」
翔くんは真剣な顔で俺らを見てる。

翔「別に謝ることないよ。付き合うってことは…」

相葉ちゃんが泣きそうな顔になっている。不安なんだ。自分の責任でとか思ってるんだろうな…
雅紀の手を握ってやると驚いた顔してる。翔ちゃんもそれを見てる。

智「そういうことだよ、ちゃんと真剣に付き合ってるよ」

相「翔ちゃん、ごめんなさい」
ついに雅紀が泣いてしまった。悪いことなんて何もしていないのに。ぽろぽろと泣く姿が切ない、抱き寄せて背中を摩ってやる。

翔「相葉ちゃん、泣かなくてもいいよ。俺、別に怒ってないから。どうなってんのかなって思っただけなんだ。同じメンバーだから知っておきたいだけだから…」

智「言わなくてごめん。ようやく落ち着いたばかりだったから」

翔「いいよ、真剣ならいいと思うよ。俺も人のこと言えないし…」

相「ごめんなさい…ごめんなさい…」

智「雅紀、謝らなくていいんだよ。翔ちゃんは心配してくれてただけだから」
俺の肩で泣く姿を見て、翔ちゃんも目に涙が浮かんでる。

翔「俺こそ、こんなこと聞いてごめん」

智「誰も悪くないよ、今まで色々なことがあったから、みんなナーバスになってるだけだよ。雅紀、翔ちゃん、俺、今、すごい幸せなの」

翔「どういうこと?」

智「好きな人に好きって思ってもらえるだけで幸せじゃない?それに雅紀は俺のことを大切にしてくれるの。こんなに思ってくれる人は二度といないと思う。こんな雅紀だから真剣に付き合おうって思ったの」

雅紀が言葉がでない程、泣いている…。ずっと我慢していたんだろうな。本当はこんな純粋な奴なんだよ。だからみんな、雅紀が好きでほっておけなくなるんだよ。

翔「そっか…二人が幸せならいいんだよ。だから相葉ちゃん泣かないで」
翔ちゃんは納得したみたいだった、涙を浮かべながら相葉ちゃんの背中と優しく叩いてくれた。
みんな、これからもずっと幸せになれたらいいな…と思ってしまった。

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