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暗闇の向こう側

第1章 闇は深い

相葉side

気づいているのか、気づいてないのかこの人って本当に読めないわ。

相「そう、愛がそうさせるのか・・。気づいてんでしょ?」

大ちゃんは俺の家のソファで横になり、ひじ掛けに頭を乗せて俺を見ている。

智「知ってるよ。あの二人が幸せならそれでいいじゃないの?」

相「そうだね、翔ちゃんはノンケだったのに。ニノはすごいね。これが愛なのかな・・・」

智「そうなんじゃないの。あんまわかんないけど・・」

まあ、そんな返事になるよね。どう思ってんだろう。

相「いいの?大ちゃんはそれで?」

智「いいよ、何も問題ないでしょ」

ふ~ん、そんな反応なんだ。
この人はメンバーが幸せだったらそれでいいのかな。

智「この話さ、二人の前でやめてね。楽しく仕事できないと困るから」

あっ、ちょっとマジなトーンだ。
言い過ぎた。

相「そんなの言うわけないじゃん、俺もみんなと楽しく仕事してたいもん」

智「ならいいよ、ふふふ」

いつもの大ちゃんの笑顔なってる。

相「大ちゃんは付き合ってる人とかいいるの?」

智「相葉ちゃん、聞き過ぎ」

眠そうな顔をしながらも、マジなトーンで言ってきた。

相「だめ??いいじゃん?ここ家だし誰も聞かれないよ。お願い、大ちゃん」

そう言って俺は手を合わせて、可愛いフリ、笑顔で大ちゃんを見て言ってみる。

智「相葉ちゃん、ダメだって、もう(笑)」

相「だって大ちゃん、本当に誰と付き合ってるか、謎なんだもん。大ちゃんはノーマルだよね?」

智「相葉ちゃん、言わないから(笑)俺が誰と付き合ってるかなんて興味あんの?何で?」

相「だって翔ちゃんとニノがあんなことあれば、色々気になるじゃん」

智「俺は気になんない、もうこれ以上はこの話しない。俺はみんな好きなの」

相「俺も?」

ズルいな答えてくれないんだ。
ならもっと責めてやれ・・・

智「うん、好きだよ」

相「どっちの意味で?」

智「メンバーとして。それ以上でもそれ以外でもないよ。もうダメだ、眠たい・・・」

そんな曖昧なこと言われたら、意地悪しちゃえ。

相「俺も大ちゃんが好き」

そう言って大ちゃんの頭を撫でてみた。

智「相葉ちゃん、ダメだよ。俺はいっぱい遊んでる人嫌い」

何知ってんの?俺の何がわかってんの。一気に酔いが冷めた。

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