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暗闇の向こう側

第1章 闇は深い

相葉side

リハもキリがいいとこらだからと、終わることした。みんな、着替え終わり、順番に帰っていく。

俺と大ちゃんは家が近いからと送りの車が一緒、マネージャーが待つ車に乗り込む。

大ちゃんには本当に迷惑をかけたな…、色んな意味もあるけど…。謝るぐらいしかできない。
焼肉ぐらいじゃ割に合わないな…

しばらく謹慎だし、マンションも引っ越ししないとダメだし、やることがあるからいいけど…

そんな俺にまだ大ちゃんは心配をしてくれる。頼りたいけどこれ以上はさすがにダメだな。

智「いいんじゃない、空きがあれば同じマンションに越してくれば?」
すごい名案みたいに顔がキラキラしてる。

相「いやいや、ダメだよ。事務所がオッケー出さないよ」

智「なんで?同じ部屋に住む訳じゃないし、むしろ送りが楽になるのに?」

この人は…、そこまで仲良いと別の勘繰りされるだろう。ゲイで付き合ってると噂されるとか考えないのかな…

マネージャー「それはチョット…」

智「そうなの…まぁ、決めるのは相葉ちゃんだし」

無邪気と言うか、あんまり考えてないと言うか…

智「決めるのは相葉ちゃんだから、事務所じゃないよ。自分が帰りたいと思う部屋にしなよ」
こんな時はリーダーなんだなと感じる、的確な意見をくれる。顔を見て、目が会うとニコとしてくれた。

夜の明かりに照らされた大ちゃんは綺麗に見えた。

先に大ちゃんのマンションに着いた。

智「あっ、相葉ちゃん、忘れ物があるから取りにきてよ」

相「なんか忘れてた?」

智「うん、洗濯物…」

相「あっ」

マネージャー「待っておきましょうか?」

智「いや、ぐちゃぐちゃだから…時間かかる、次の現場に持って行こうか?」

相「取りに行くわ、その後、自分で帰るかからここでいいや」

マネージャー「いいんですか?」

相「いいよ」

マネージャーが申し訳なさそうに俺らを下ろして去っていった。

大ちゃんの部屋に入ると俺が出て行ったままだだった。飲みかけのグラスがそれを物語ってる。

何のかもそのまま…それぐらい心配かけたんだ…
相「本当にごめんね」

智「もう、いいよ。もう謝らないで。終わったんだし。あっ、おかえり。相葉ちゃん」
俺らにしか見せないフニャっとした笑顔を向けてくれた。
ヤバい…泣きそうだ…、俺は酷いことしかしてないの…

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