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暗闇の向こう側

第1章 闇は深い

大野side

相葉ちゃんが忘れ物を取りに俺の部屋に寄った。洗濯したまま、居なくなるから洗濯機の中で乾いた服が放置されたまま。

リビングに入ると、また相葉ちゃんは謝ってくる。気にするなと言っても気になるんだろうな…

黙っているから見てみると泣きそうな顔をしてる…、そんなに辛かったのかな。そっと抱き締めてみたが細いな…

智「もう気にしなくていいよ。俺らはどんな相葉ちゃんでも好きだから」

我慢してたんだろけど、俺が優しい言葉をかけたら泣いてしまった。

相「大ちゃんに酷いことしたのに、何で俺を見捨てないの…何でそんなに優しいんだよ」
頭を優しく撫でやる、サラサラな髪が気持ちいい…

智「相葉ちゃんが好きだから、大事な仲間だから…相葉ちゃんがいないと嵐できなくなるもん」

そう言って背中を優しく叩いて、落ち着かせようとしたが逆効果だったみたい。更に泣かせてしまう…

相「本当にごめんね…」

智「俺こそごめんね、昨日、引っ叩いて。嵐の相葉ちゃんの顔、引っ叩くなんてマネージャーが知ったら怒られるね。ふふふ」

相「本当だね」
二人で抱き合い、顔見ながら笑い合う。ホッとしたのか、いつもの明るい相葉ちゃんの笑顔に戻っている…

笑いが途切れた後、また目が合う…
あっ、キスする…
ゆっくりと顔が近づいてくる…ゆっくりと唇が重なる。優しく触れるだけのキス

相「何で?」

智「何でかな…」
わからないけど、拒否する気持ちもなかった。

相「キスしていい?」

智「いいよ」
先に聞かないでしておいて、変なの…

今度は顔に手を添えられて、顔が狭ってくる、優しく唇が触れていく。性的なキスじゃなくお互いの存在を確認するような、労わる、傷を癒していくような感じ…
ゆっくりと唇を離していく…

相「大ちゃん、ありがとう。洋服貰っていくね」
余韻を断ち切るように洗面所のほうへ歩いていく。何?

智「相葉ちゃん?何?ちょっと!」
こんなサバサバする?違和感しかない…
洗面所で洗濯機から服を取り出している。

相「大ちゃん、ごめん、しちゃダメだった…」

智「どう言う意味?」

こっちを見てくれない。無言で俺に背中を向けて服を取り出してる。何でだよ。

智「相葉ちゃん!こっち見て」
下を向いたまま、俺を見てくれない。なんなんだよ!意味がわからない。









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