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図書委員のエッチな当番日誌

第8章 初めてのセックス

「あ…天ヶ瀬さん」

覚悟は決めたはずなのに。

天ヶ瀬さんに改めて言葉にされると…

はい、って一言が…言えない。

口元を押さえて、眉を寄せていると

「…栞?」

顔を覗き込まれて、思わず後ろに仰け反ってしまった。

あ…しまった!!

しんと静まり返った場の雰囲気の悪さに、どうしたらいいか迷ってしまう。

あたふたしていると、天ヶ瀬さんに腕を引かれ、頭を抱えられた。

え?

「まだ怖い?」

「あ…」

「無理強いしたくないから」

ぎゅっと抱き締められて、天ヶ瀬さんの胸に顔を埋める。

あ…天ヶ瀬さんの心臓の音が聞こえる。

ふうっと息をついて、その音に集中していると

「…また今度にする?」

上から天ヶ瀬さんの声が降ってきた。

え!?

「そんな…!」

思わず口走った言葉に、自分で赤面してしまう。

そんな、なんて。

物凄く残念そうな口ぶりじゃない!?

目線だけチラッと上を見ると。

天ヶ瀬さんの口元だけが見えて。

艶のある唇が、笑っているように見えた。

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