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ふたり、溺愛中

第2章 初めての、夫婦生活

「…なんだ、まだそんな事を言ってるのか」


「だって、私のせいで迷惑かけちゃったんだもん」


「迷惑だなんて思ってないよ。
湯あたりなんて、誰だってある事じゃないか」



懸命に謝る私に、それでも小鳥遊さんは私を責めたりなんかせず、相変わらず優しい笑みを返してくれる。


いっそ怒ってくれてもいいのに、どうしてそんなに私に優しくしてくれるんだろう。

そして、どうしてそんな優しいステキな小鳥遊さんはお見合いをし、私みたいな女を選んでくれたんだろう。


それが、私には不思議でたまらないの。




「違うの。湯あたりは、私が変な妄想しちゃったからで………」


「……妄想? って?」

「あ………………っ!」




思わぬ墓穴に、私は反射的に両手で口を塞いだ。

やだぁ、そんな事まで言うつもりなかったのにっ




「何の妄想してたの?」


「や、あの…っ」


「僕の事?」


「それは……」


「優、謝るぐらいなら、ちゃんと話して」


「は…………はい…」





恥ずかしくて、言えない。

でも小鳥遊さんが言うように、謝るんならキチンと白状しなくちゃなのかも。




「実は………」



私は腹を括ると、正直に湯あたりした理由を小鳥遊さんに話した。


これで嫌われたって、仕方ないもん。
ほんの1日でもこんなステキな人のお嫁さんになれただけでも、私は幸せだったんだから…………







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