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ふたり、溺愛中

第2章 初めての、夫婦生活

「優………」



全てを話した私に、小鳥遊さんはただ一言そう漏らした。



呆れ返ったのかもしれない。
こんな変な妄想してた私は、やっぱりヘンタイだったんだろうな。


恥ずかしいってより、情けないのかも。






そんなみじめな気持ちでいっぱいになっていると、ふと小鳥遊さんは私の顔を覗きこんで満面の笑みを見せてくれた。




「かわいい、優」


「…え、えぇ?」



意味がわからなくて、キョトンとしてしまう。

いま小鳥遊さんは、かわいいって言ったよね。


え、何がかわいいって言うのだろう。







「僕との夜に緊張しすぎて湯あたりだって?
かわいすぎてたまらないよ」



「や、それはかわいいって言うよりも、バカなだけで…」



「優はバカじゃないよ。
僕の見初めた、僕だけの天使だ」


「ぁ………………っ」



ゆっくりと倒された身体が、ベッドに優しく埋もれた。


目の前には、天井………と、小鳥遊さんのきれいな顔が私を見つめていた。





「緊張なんてしなくても大丈夫。
優しくするから、こわくない。だから………」


「でも、ぁ ん…………っ」


塞がれた唇が、私から言葉を奪った。



でも、抵抗したいわけじゃない。



「ん…ん……っ」



くちゅり くちゅり

味わうように動かす唇から、どちらとも言えない唾液の水音が静かなベッドルームに聞こえてきた。



あ…もう胸の奥が、熱くなってきたかも。





「だから、たくさん愛させてね。
僕を感じてほしいんだ」





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