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ふたり、溺愛中

第12章 その婚姻届は、間違いだよね?

「あ あの煌さん、私…っ」



グイグイと腕を引かれ、向かって行ってるのは悠さんのお店、"ホストクラブshion"

さすがに今夜は断ろうと思ってたんだけど、腕を引く力は強く、私の力では敵わなくてされるがままって感じなのだ。




「姫さま、こんな時こそ来てほしいのがshionなんですよ」


「や、あの、でもね…っ」



「おれまだヘルプだから、今日もずっとお茶でウズウズしてたんですよ」


「え、お茶って?」



「あーいやいや、業界用語使ってみたかっただけです。
さぁ、それより着きましたよ。
ようこそ姫さま、ホストクラブshionへ!」




紫色のネオン輝くホストクラブのドアを開けると、煌さんは私を丁寧に中に入れてくれた。






「いらっしゃいませー!」

「いらっしゃいませ!
ようこそ、ホストクラブshionへ!」




ひざまずきながらあいさつをするホストさんに愛想笑いを返すと、すぐに煌さんが横に付き、私を席へと案内してくれた。



「…煌さん……」


「来てくれてありがとうございます!
今夜は絶対楽しませますので、安心して下さいね」



「あ…はぁ……」



名前の通りキラキラした笑顔で言われると、断る事もできないよぉ。



……仕方ないよね。
少しだけ何か飲んで、すぐに帰ろう。





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