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ふたり、溺愛中

第13章 心の本音と、初めてのキスとキス

カサ カサ…

私は、震える手でゆっくりとその紙を開いた。




あの時は、灯りも少なくてよく見えなかっただけなのかもしれないよね。

だって、考えたらおかしいじゃない?
結婚してる相手に婚姻届なんて………





「ぁ…………」



なんて無理矢理そう思おうとしても、そんなわけなかった。

左上に書かれた"婚姻届"の文字は、どう読んでも"婚姻届"だったんだから。





「あの女の人の言った通りだ…。
夫側の記入欄以外は、みんな書かれてる」




リアルに書かれた婚姻届をまるで他人事のように見てしまっているのは、あまりにも信じられないからだと思う。



あの女の人は、確かに悠さんのホストクラブの常連さんなのかもしれない。


目配り気配りしっかりして、お客さんに気に入ってもらうようにするのがホストさんのお仕事なんだろうけど…

そこから恋愛に発展しちゃう可能性も、ないわけじゃない…………?





「___________っ!」




いつのまにか、シャワーの音がやんでいた。


悠さんが来ちゃう!






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