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ふたり、溺愛中

第13章 心の本音と、初めてのキスとキス

「た 大変だぁ。
早く、戻さなきゃ」


こんな所を悠さんに見つかったら、気まずいよぉ!

でも別に、私が悪い事してるわけじゃないような気もするんだけど…

…ううん、勝手に上着のポケットの中身を見ちゃったわけなんだから、いけない事だよね。



早く、もとに戻しとかなきゃだよ。





ガサガサと、大きくひろげた婚姻届を急いで畳むのだけど、そういう時に限ってうまくいないの。



手間取りながらもようやくきちんと畳めると、今度はそれを上着のポケットに入れようとした。



その時__




「…優?」


「__________っっ!!」



突然かけられた声に、私は反射的に畳んだ婚姻届を着ているバスローブの胸元に隠した。



ドクドクと、心臓が壊れちゃいそうなくらい大きく暴れだした。



…間に合わなかった。
もしかして、見つかっちゃった……?







「優、どうしたんだい?
こんな時間に」



「ぁ…ぁ…あの……っ」



おそるおそる振り返って、悠さんの方を見た。



私と同じようにバスローブを着ていて、髪は濡れていてシャワーの後を物語っている。





「優?」


そんな悠さんが、心配して私の方へと近付いてきた。

このままじゃあ、どちみち私が婚姻届を隠し持ってるのバレちゃうよぉ!!





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