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ふたり、溺愛中

第14章 紫の憂鬱

くたり
絶頂を迎えた後の気怠さで、僕と優はふたり一緒にベッドに倒れた。



「はぁ…はぁ…はぁ……ふぅ」




額にじんわり汗をかき、息を乱しながら僕の胸に身を預ける優に、とびきりの愛おしさを感じる。




派手な化粧もしない、装飾で飾らない。

素のままの優は、こんなにも綺麗だ。



「ん…悠さん…」




巡り会えたのが、優で本当に良かった。

本当の僕を心から理解し、癒してくれるのは優しかいない。




「優…」





―――――ピルル ピルル ピルル

―――――ピルル ピルル ピルル





「___________っ」






だけど僕には、もうひとつの顔がある事も事実なんだ。





「悠さん、電話…」

「優、一緒にシャワーを浴びようか。汗かいちゃったね。
シャワーをかかりながら、また汗かいちゃうかもしれないけど」



「え、あ、うん…っ///」





でもここにいる時だけは、僕は小鳥遊悠に戻れるんだ。










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