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ふたり、溺愛中

第4章 幸せな贈り物

マネキンが着ているものに手を触れ、その手触りを確認する。


これこれ!
悠さんが着てたのと、同じ感じ。




「バスローブかい?」



「うん!
見て、これ薄いピンク色しててかわいいよぉ」




パジャマにまで気がまわせなくて、安物のパジャマでちょっと恥ずかしかったんだよね。

悠さんみたいに私もバスローブとか着ようかなって、思ってたんだよね。





「悠さん、私これが欲しいなぁ」



「この、バスローブを?」



「……ダメかなぁ」



「いや、もちろんいいんだけど…。
こんなものでいいのかい?」



「うん!」





「…わかったよ。
じゃあ、ちょっと買ってくるから待っててね」



「はい」





やったぁ。人生初のバスローブだ!

あんなの着たこともないから、これもワクワクしちゃう。



別にお金持ちを味わいたいとか、そんなあれじゃないんだけどね。

ただ、悠さんの側にいる女として、お似合いでありたいなって。



だって私、悠さんみたいな人と違って特別容姿もきれいなわけじゃないし、普通に貧乏だし、流行にも疎いし。


そんな私を拾ってくれたんだから、少しでも悠さんに近付けるようにしたいなぁって、そう思ってるんだ。





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