テキストサイズ

ふたり、溺愛中

第5章 ひとりぼっちで×××






「外、もう真っ暗だぁ…」



面白くないテレビで気を紛らしながらひとりの時間を過ごしていたんだけど、いよいよ窓にカーテンをしなきゃと立ち上がった。



悠さん、20時を過ぎてもまだ帰ってこない。

飲食店の社長さんのお仕事なんて私にはわからないけど、よっぽど大変なのかなぁ。






「………悠さん…」




暗くなってくると、この広い部屋はひとりぼっちが余計に寂しく感じてくる。

そしてそれは、静けさも同じくらい。









______『優』





目をつむると、頭の中でいつもの悠さんの声が聞こえてきた。


あったかくて、心地よくて、すごく安心しちゃうの。








______『愛してる、優』





「………………………っ」




思い出しただけで、ドキンと胸に響いてくるの。




そう言えば、気が付いた時にはいつも側にいた悠さん。

結婚して、こんなにも長い時間ひとりぼっちになった事なかったなぁ。






「…………………悠さぁん…」




早く帰ってきてほしい。

ギュッと抱きしめて、優しく優しくキスをしてほしい。




いっぱい、愛してもらいたいよぉ。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ