ふたり、溺愛中
第6章 甘えて、甘えさせて
「37.8℃…。
まだまだ熱い」
体温計でお熱を計り、おでこにのせた冷たいタオルを取り替えた。
身体はじんわり汗をかいているようだけど、着ているのがバスローブだから吸水性はあるんだよね。
「お熱がある時は、お水をしっかり飲んだ方がいいんだよ。
はい、悠さん。身体、ちょっと起こせる?」
「ありがとう…」
食欲はないみたいだから、無理はさせないようにしたの。
でも、水分はちゃんととらなきゃね。
「はぁ…はぁ……」
お熱がツラいのか、息も少し荒くて熱い。
時々お水を飲ませてあげるようにして、ずっと側にいてあげた。
「大丈夫だよ。
私がいるからね」
病気の時は、安心させてあげるのが一番だよね。
熱い手をギュッと握ってあげて、笑顔も見せてあげたの。
「悠さん、お腹は空いてない?
お粥さん作ってあげようか?」
「ん…今は大丈夫だよ…」
「じゃあ、お水あげようね」
午後になり、お熱を計り直すけど、まだあんまり変わらない。
悠さんは病院なんて行かなくていいって言ってたけど、本当に大丈夫かなぁ。
「_________…」
目をつむったまま、熱い呼吸をする悠さんに不安になってくる。
看病するなんて言ったけど、私なんかで本当に看病できてるのかなぁ…っ