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私と彼の関係

第2章 はじまり

優希side

「深見くんのキス嫌いじゃないよ」

クスリと笑いながら出ていった藤崎。

「くっそ…」

俺はソファーに座りながら頭をかいた。

やらかした。完全に。

…………


遡ること数分前。

俺が風呂から上がってくると、リビングで寝てる藤崎の姿があった。

無防備だな…

普通男が家にいる時に寝るか?
襲われてもいいのか、コイツは。

あ、でもそれが目的なのか。

はぁ。

とりあえず、起こさないとな。

そう思った俺は藤崎に近付いた。

その時ふと目がいったのだ。
藤崎の格好に。

鎖骨や肩が見え見えの服に、ミニスカート。
しかも、寝てるから服がズレて少し下着が見えている上に、ミニスカートからもパンツがガン見えだ。

エロい格好。

いや、襲ったりしねぇから俺は。

一瞬ドキッとしたが、理性を保ち、藤崎の近くまで行くと体を揺すった。

「おい、起きろ」

「……」

起きねぇ。

はぁ、早く起きろよ。

そう思いながら、俺は顔を近付けて俺とは逆の方を向いている藤崎の耳元で今度は言った。

「おい!起きろ!」

ゆさゆさと肩を揺らしながら。

そうしたら、

「んんっ…」

ゴソゴソ

少し顔をしかめて、寝返りを打ったのだ。

寝返りを打たれると、体が逆をむくということで、要するに俺の方を向いたわけで。

下着が少し見えてる状態で、しかも俺の方を向いたことで谷間がガン見えな状態で、口が凄い近い状態で…。

「っ///」

ぷるっとした唇にふっくらした谷間、しかも香水をつけていたのか、髪の毛から微かに甘い匂いがする。

ペチャン

俺の髪の毛から雫が落ちた。

「んっ」

反射的に藤崎の口から甘い声が漏れた。

その声を聞いた瞬間、俺の僅かな理性が飛んだ。


チュッ

チュッーチュッー

キスをし始めると、息が苦しくなったのか少し口が開いた。

俺は戸惑いもなくその開いた口に舌を入れ絡ました。

僅かに漏れる甘い声が頭に響く。

夢中になって何分かキスをしていると……


突然舌がほどかれ、また絡んできた。


俺は驚いて目を開けると、そこには目を細めて笑う藤崎がいた。

理性を失い、やや無意識の状態だったので俺は状況が飲み込めず、目を見開くことしかできなかった。

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