テキストサイズ

君とずっと

第6章 告白





「やっぱりファンクラブが異常だ、っていう噂は本当だったんだね」

「え?知ってたの?」


そーいえば、絢音に注意された覚えが……。



「部活の後輩が委員会のとき、ちょっと二人で話しただけで色々言われたって」


絢音が呆れ顔でため息をついた



「あっ、昨日デートだったの?」

「うん……」


私はうつむきぎみに答えた

声のトーンは低めだ



「え……何かあった……?」


絢音は何かを察したらしく、とても心配そうに私の顔をのぞいている



「実はね……」


私は絢音に耳打ちした

『告白された』


絢音は相当衝撃的だったのか、声は上げず、目を丸くし、私のことを見ている



「まじで……」


絢音がやっと言葉を発した

私は黙ってうなづいた



「え、雛、どーすんの!?」


小声だが、興奮しているのがわかった



「昨日、夜、ずっと考えたんだけどね、やっぱり私……西崎くんが……あ、」


私は固まった

これはヤバいぞ



「雛、どうした?え、大丈夫?」


どうしよう

絶対に怒られる

忘れてたなんて口が裂けても言えない



「ひ〜なっ!!」


絢音が私のほっぺたをギュッってした



「ごめん、絢音」

「え?」

「詳しくは明日、話す!ちょっと急ぎの用事!」


私は急いで帰りの支度をした



「じゃあ、また明日」

「あ、うん」


絢音は状況が理解できず、唖然としている

そんな絢音を教室に残し、私は走った





ストーリーメニュー

TOPTOPへ