
君とずっと
第7章 本命
〔ベランダ〕
「………西崎くん……」
西崎くんに一目惚れしてからずっと好きだけど、西崎くんとしゃべって、知って、仲良くなって………
もっと好きな気持ちが強くなったんだ
だから
もう少ししたらちゃんと伝えようと思ってるよ、好きって
雛は校庭を走っている涼のことをいとおしそうに、幸せそうに見つめていた
〈ツンツン〉
「わっ」
いきなり背中をつつかれ、ビクッとした
振り向くと絢音がいた
「絢音〜、おはよう」
あれ?絢音の様子がいつもと違う……
ちょっと暗いような……嫌なことでもあったのかな?どうしたんだろう
「絢音?どうしたの?」
〈ギュッ〉
「え………?」
驚いた、絢音が私に抱きついてくるなんて
よっぽどのことがあったのだろう
「………あのさ、あの…沢村くんのこと……え〜っと……その……」
絢音は抱きついたまま顔を上げ話始めたが、徐々に目線が下がっていった
「ちゃんと言ったよ“ごめんなさい”って」
絢音は驚いたように顔を上げ、雛をじっと見つめる
