
君とずっと
第5章 気持ち
「そうなんだ」
(西崎くんって不思議……怖かったり、優しかったり……不器用なのかな?)
「天海って部活やってんの?」
「やってないよ」
「ふ〜ん……何で?」
「運動音痴だから……」
私うつむいて言った、恥ずかしい
「どのくらい?」
「え?……え、そ、それは……無理です……恥ずかしくて言えない」
再びうつむいた
「じゃあ得意なことは?」
「な、ない」
「何も?」
「うん……あ、でも、好きなことならあるよ!」
「教えて」
涼はにっこりと微笑んだ
「料理と歌です……。」
さっきの西崎くんの笑顔のせいでまともに顔を見ることができない
「料理か……いいよな」
「え?西崎くんも出来るの?」
「ちょっとだけな」
私はその瞬間、さっきの緊張なんてなくなった
「西崎くん、料理できるなんてすごいよ!!料理できる男の子って素敵だと思う!」
私はキラキラした瞳で西崎くんを見つめた
「ぷっ」
「え?」
「お前、おもしろすぎ」
西崎くんは爆笑している
「そんなに……笑わなくても……」
「別に変だから笑ってるわけじゃない」
「え?」
「天海の表情がコロコロ変わっておもしろい、一緒にいて楽しいんだ」
「え……うそ」
私は西崎くんの言葉に嬉しくなった
