
君とずっと
第5章 気持ち
〔同日の昼休み in 教室〕
「はぁ〜」
「どうしたの、雛?今日は体育もないのに元気がないね」
絢音が私の顔を覗き込みながら尋ねた
「沢村くん………はぁ〜」
私は窓の外を眺めながらため息をついた
どこか違う世界にいるようだ
「え、今、沢村くんって言った?西崎くんは?」
「はぁ〜」
私は絢音の話など耳に入って来なかった
「ちょっと……ちょっと、雛!!」
〈バンッ〉
しびれを切らした絢音が机を叩いた
クラス全員の視線が2人に集まる
「え?あ、絢音?」
「絢音?…じゃないわよ!!」
そして再び大声を出した
「さっきから“はぁ〜”ってなんなのよ!せっかく心配してあげてるのに聞いてないし!!」
「………ごめん」
クラスのみんなはそれぞれの活動(?)に戻った
