
君とずっと
第5章 気持ち
〔放課後 in ベランダ〕
「えーー!?」
私はいきなり校庭を見ながら叫んだ
通りかかった生徒が驚いて振り返るほどであった
「え、あ、すいません」
予想以上に声が出たことに気づき、私は驚いた人に謝った
「はぁ〜」
(今日、サッカー部ないのか……野球部が練習試合してるし……)
「天海」
(西崎くんの声だ……いや、そんなはずない……)
〈トントン〉
私は後ろから肩を叩かれた
振り返ると……
〈ぷにっ〉
私の肩を叩いたであろう人の指が頬に刺さった
「ぷっ」
「あ!え?西崎くん!?」
指は刺さったまま横から西崎くんが顔をのぞかせた
「ひっかかったし……天海っておもしろいな」
「おもしろい……っていうか西崎くん……」
「え?」
「指……離してください」
「あ〜、ごめん、ごめん」
「忘れないでよ……」
