
君とずっと
第5章 気持ち
「私の家、ここだから」
「え?」
「どうしたの?」
「オレん家も近くだよ、こっち」
そう言って私の手を取り、走り出した
「はぁ……はぁ……西崎くん……早いよ〜……」
「あ、ごめん」
「あと……手……そろそろ……いい?」
ちょっと恥ずかしそうに言った
「え?あ、ご、ごめん……」
西崎くんもあわてて手を離した
「ここがオレん家」
「へぇ〜近いね、まぁ沢村くんの方が近いけどね」
沢村くんの名前が出たとたん西崎くんの顔色が変わったが、
私は気がつかなかった
「ふ〜ん……そうなんだ」
「うん、隣なの」
「……………」
西崎くんは黙って私の家の方を見つめている
「西崎くん?」
「天海ってさぁ、沢村とつき合ってるの?」
目線はあっちのまま、西崎くんに恐れていた質問をされた
