
君とずっと
第5章 気持ち
絢音の言っていた通り、勘違いをさせてしまっていたのだ
しかし、これは事実を伝えるチャンス、私は確信した
「沢村くんとは付き合ってないよ」
「本当に?」
西崎くんは真剣な目で聞いてきた
だから私もしっかり西崎くんを見て頷いた
しかし
「じゃあなんで一緒に登校したり下校したりしてるわけ?」
「それは家が近いから……」
「それだけ?家が近いからって一緒に登下校する?」
「………」
「天海……どうなんだよ」
西崎くんの表情は真剣を通り越して怖いの域まで達していた
「西崎くん……なんか……変だよ?」
私は今にも泣きそうになっていた
「私が沢村くんと一緒に登下校してるのは……家が近いし……私が一人で登下校するのが……寂しかった……だけだもん……」
私は話しているうちに泣いてしまっていた
「え、ちょっ、天海……ごめん……オレ……ちょっとカッとなっちゃって……」
私の涙を見て我に返ったのか、申し訳なさそうな顔で私を見つめてくる
「沢村と天海は友達ってことだよな?」
「……うん」
「本当……ごめん」
