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・北山side

藤「絶望の中でそれだけが支えだったんだ」

北「なんで？」

藤「んっ？」

北「俺、冷たくしてばっかだったじゃん！なのに？」

藤「分かっていたからかもしれないな」

北「なにが？」

藤「それが北山の本心じゃないってことを ﾆｺｯ」

北「なっ」

藤「本当は、寂しくて仕方がなかったんだろ？ﾌｯ」

北「おっ、俺は」

藤「愛して欲しかった」

北「んなこと」

藤「違うか俺にはそう見えてたけど ﾆｺｯ」

北「‥‥っ」



“俺は好きだよ北山”

そのとき藤ヶ谷がよく言っていた言葉が、脳裏に木霊する。



藤「ここを出たら、北山を捜そう俺はそう思いながら頑張っていたのに」

北「転入して来てしまったってわけ」

藤「あのときは驚いた」

北「それがお前の俺に対しての特別な想いだってそう言うんだな」

藤「汚すわけにはいかないんだ、お前だけは！ｸｯ」

北「藤ヶ谷」

藤「自分と同じ思いなんかさせるわけにはいかない」

北「‥‥っ」

藤「北山は俺にとって希望の光り、陰ることなく生き生きと輝いてて欲しい欲にまみれた連中なんかに絶対に渡すものか」



だから、おまえ護るって。



藤「けどさ無傷ってわけにはいかないのがここのしきたりみたいなもんだろ」

北「致し方なく襲ったとでも言いたげだな、ﾌｯ」

藤「最初は、心がすっげー痛んだ嫌われてもこうするしか道はないんだと思いながら」

北「護るためにはって」

藤「けど、それ以降は」

北「んっ？」



ギュッ！

と、こいつは突然俺を抱きしめて来て。



北「ちょ、なに!?」

藤「愛している」

北「おまっ」

藤「この気持ちだけはもうずっと変わらない例えわたのネコになってしまったとしても、それだけは覚えててくれないか」

北「どうしても決心は変わらないって言うんだな？」

藤「始めにそう言ったろ」

北「俺が嫌だと言っても」

藤「欲にまみれるのは俺だけでいい、お前を無理矢理に抱いてしまった俺が言うのも何だか変だけどな」



確かに ﾌｯ





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