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薔薇寮の淫

第8章 愛するという意味

・北山side

だが、あの時

横尾さんに挿れられてしまうと思った瞬間。

頭で考えるよりも先に身体が勝手に動き口走っていた

そして―

自分の中であいつの感触を感じたとき。

折れかけていた柱は完全に崩壊してしまい。

あとは、押し寄せる快感の波に揉まれながらただひたすら。

心の中で藤ヶ谷の名前を呼んでいる自分を知った俺は

もう、その時点で認めてしまっていたんだと思う。

あいつへの想いを…

痛んだのは苦しくて辛かったのは。

身体じゃなく心だったから

違う、俺の中で動いていいのは藤ヶ谷だけだ。

心がSOSを発信し、締めつけて来てよ。

溢れた涙は―

藤ヶ谷以外の奴を受け入れる事になってしまった悲しみによるもの。

でも、横尾さん。

俺はお前の心の奥底にある寂しさも感じていたんだぜ

だから今度は…



横「大丈夫か?ミツ」

北「なにが?」

横「さっきから何を考えている?」

北「ちぃーと昔のことなんかをさ、フッ」

横「不安か?」

北「‥‥っ」

横「心配しなくてもあいつはお前を受け入れてくれるはず ニコッ」

北「…そう‥だったらいいけど」

横「悪いのは責められるのは俺であって、おまえじゃない」

北「ちげえっ、横尾さんは悪くなんかねって」

横「いいからそういう事にしとけ、なっ ニコッ」

北「悪ぶりやがって」

横「お前に言われたかないな、フッ」

北「寂しくないの?」

横「あぁ」

北「本当に?なんだったら俺…」

横「それ以上は言うな」

北「んでも」

横「ダメだっ、お前は俺のものじゃないんだから」

北「くっ」

横「それに、それはミツがここで一番したくなかったことだろ?」

北「そう…だけど‥」

横「気持ちだけ受け取っておく、フッ」

北「横尾さん」

横「ありがとな、ニコッ」

北「‥‥っ」



ギュッ!

俺は、堪らない気持ちになり思わず抱きついてしまう



横「おっ、おいダメだって裸のままでそんな事をされたら抑えられなくなってしまうだろ」

北「構わないそれでも横尾さんが、最後にしたいって言うのなら」

横「バカ、そういう言葉は俺にじゃなく太輔に言え、それに今ここでしてしまったら俺はミツを手放したくなくなってしまう」



おまっ―





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