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薔薇寮の淫

第9章 動き出した想い

・二階堂side

北「んんっ、ふあっ‥ぁ」

藤「ひろ」

北「んもっと、もっと俺の名を、あっ、ああっ」

藤「ひろ、愛している」

北「ああっ、太輔、お前を感じさせてくれ」



が、激しく交わる2人の姿は。

俺たちの心にもその想いと共に真に愛するという意味を教えてくれる。

だから―

わったーが、そんな言葉を口にしてしまったのも分からなくもない。

ギシッ、ギシッ!

そう思いながらも俺はその光景を見つめていた。

この先に転機が待っていることを予感しつつ。

気がつけば…

千賀は俺の手をしっかりと握りしめ。

寄り添うように肩へもたれかかっていて。

隣ではタマが―

宮田に後ろから身体を包み込まれたまま微笑みつつ。

ミツとガヤの姿を、ジッと見つめ。

俺達が見守る中…



北「うあっ、もっ、あっん堪んね」

藤「イキたいか?」

北「ううっ、うん、イキ、たい、太輔」

藤「よし」



ズチャ、ズゴッ!



北「んああっ、いっあっ、すげぇーいっ、太輔、太輔えぇーっ」



やっぱ綺麗だよミツ、でもその瞬間。



横「第三関門、つまり最終関門突破だ」

玉「えっ」

宮「横尾さん?」

千「なんの事」



わったーはそこまで見届けると。



横「良かったな、これで俺の役目は終り後は2人して好きにしろ」



部屋から出て行こうとし。



ニ「どこへ行く気だ?」



俺は一瞬不安になり慌てて声を掛けたんだけど。



横「どこにも行かないよ、五関のところに用があるだけだ フッ」



わったーは寂しそうな笑みを浮かべ、そう言葉を返す



横「そうだ、お前らに言っておかなければならない事がある」



そして俺達に謎だけを残し部屋を出て行ってしい。



ニ「はっ?ちょねぇ、それどういうこと」

横「どうもこうも、言った通りだ」

ニ「俺は納得しない」

横「お前が納得するもしないもそんなのは関係ない、これはリーダー命令だからな」

ニ「‥‥っ」

横「詳しくはまた明日にでも話す、じゃ」

ニ「わったー」



ガチャ、バタン!

俺達のリーダーは一度こうと決めたら。

誰がなんと言おうと絶対に決心を変えたりはしない。

そう分かってはいても…

俺はその命令にだけは従いたくはなかった。

わったーを独りにはしたくなくて。





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