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薔薇寮の淫

第9章 動き出した想い

・横尾side

横「そうだ、お前らに言っておかなければならない事がある」

宮「なに?」

横「俺達のグループは近日中に解散する事になった、そのつもりでいてくれ」

玉「えっ」

千「嘘!?」

ニ「はっ?ちょねぇ、それどういうこと」

横「どうもこうもない言った通りだ」

ニ「俺は納得しない」

横「お前が納得するもしないもそんなのは関係ない、これはリーダー命令なんだからな」

二「‥‥っ」

横「詳しくはまた明日にでも話す、じゃ」

ニ「わったー」



ガチャ!



北「待て横尾さん」



―と、ドアを開けたとたんにミツの視線が背中越しに突き刺さり。

ピタッと足が止まってしまう。

だが…



横「動くなよ」

北「‥‥っ」

横「今その腕の中から飛び出してしまったら後悔することになる」

北「じゃ俺は、お前に何もしてやれねって言うのか」

横「なにをするっていうんだ?」

北「今度は俺が」

横「本音を引き出してやるとでも?」

北「‥‥っ」

横「よせ俺達の関係はもう終わったんだ、フッ」

北「横っ…」

横「だからミツがそこまでする必要はない」

藤「わた」

横「太輔、そいつのことを強く抱きしめていろ俺の後を追いかけて来ないようにな」

藤「‥‥っ」

横「じゃなければ今度こそ本気で奪ってしまう」

藤「ふっ、させねぇよそんなこと」

横「その言葉を聞いて安心した ニコッ」



俺はこいつらの視線を振り払うかのように、前へ足を踏み出して行く。



ニ「わったー、わったーってばぁ」



バタン!

ニカの悲痛な叫び声を背に受けながら。

今こそ実行に移すとき。

その揺るぎない想いと共に五関の部屋へ向かうため。

ガチャ!



五「待っていたよ横尾」

横「全て完了した、フッ」

五「とにかく中へ入って」



バタン!






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