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薔薇寮の淫

第10章 震える古傷―

・玉森side

ミツやガヤみたいに感動的じゃないかもしれない。

ニカや千賀のように堂々と

気持ちを言葉にし口に出すことなんて出来ないけど。

それでも俺は、このオタク野郎が大好きなんだって。

不思議なんだけど、素直に自分の気持ち認めてた。



宮「もう、みんな来てるかなぁ?」

玉「当たり前じゃん、わたから召集が掛かったのって昼過ぎだよ今は夕方」

宮「あはっ、遅刻しちゃったね クスッ」



大遅刻もいいとこだ。



宮「でもいいやタマと一緒なら、ねっ?ニコッ」



ねって、あのなぁ…



宮「ターマ、ニコッ」

玉「だからなに!」



グイッ、チュッ―



玉「んんっ…ん‥ぁ…」



宮田、こんなところでマズいって。



玉「んっ…ぁ‥っ…んん」



でも、痺れちゃうぅーっ



玉「…っ、ハァハァハァ」

宮「んふふっ、可愛い」

玉「なっ」



バカっ、クスッ!



玉「誰かに見られたらどうするんだよ」



と、そのとき。



横「もう見られてる クスッ」

玉「わっ、わた!?」

横「ったく何やってるんだか、お前らみんなを待たせて」

玉「うっ」

宮「でへっ」



いつの間にか、わたが後ろにいて驚いてしまう。



横「裕太、首筋…」

玉「ハッ、こっ、これは」

横「そっか、良かったな」

玉「えっ」

横「本物の恋が見つかってこれで俺も安心だ ニコッ」

玉「ぁ…うん‥フフッ」

横「宮田」

宮「なに横尾さん」

横「しっかり、こいつ支えてやれよ」

宮「もちろん任せて」

横「頼む ニコッ」



でも、わたはそんな俺らをなんだか嬉しそうに見つめてさ。



横「よし、中へ入るぞ」



ってことは、これでいいのかな?フフッ



横「あいつら待ちくたびれてブータレてるんじゃない」



俺は、そう思う…フッ!

ガチャ、バタン!

こうして新たな一面を迎える事になった俺達グループメンバーは。

希望という名の下に第一歩を踏み出して行く事になる

明るい未来がそこにはあると信じて―





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