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薔薇寮の淫

第2章 狼の群れの中へ

・藤ヶ谷side

横「俺達の絆は心と身体が繋がってこそ固く結ばれている」

藤「独り占めは絶対に許されない」

横「だからこそ他のグループより人数が少なくとも、周りは手を出しては来ないんだからな」

藤「結束の強さでは五関んとこと俺らんとこが1・2を争うくらいだからって、そう言いたいんだろ」

横「取り合えず必ず誰かしら、あいつの傍にいるようにしておくからウザがられそうだが フッ」

藤「確実にな クスッ」



俺は今日から鬼になる北山

嫌われてるのは昔から分かっていた。

今更、憎まれてもどうってことないし。

お前を護る為なら、フッ

けど、ずっと会いたかったんだぜ。

だから必ずこの手で堕としてみせるさ。

そうすることがお前を保護する事にも繋がるんだから

俺らグループ外の連中には絶対に手出だしはさせない

それから、わたと別れ寮内を歩いていると。



河「ふーん、トッツーって言うんだ」



そんな声が聞こえ、思わず足を止めた視線の先に。



戸「あぁ、宜しく ニコッ」



河合郁人、こいつは五関のグループに属している。

何故だか俺とは気が合ってさ。



河「俺は」

戸「河合でいいよね」

河「うんまぁ ハハッ」



一緒にいるのは北山と同じく今日、転校して来た奴か



河「しっかし嬉しいなぁ、めっちゃタイプ」

戸「えっ」

河「あぁーなんでもね」



バカ、唐突に言い過ぎ。



河「取り合えず寮内を案内するよ、あとダチにも紹介すっから」

戸「ありがと ニコッ」



しかしありゃさっそくやる気満々だな。

郁人の怪しい笑みを見て、そう感じる。

だが、このときはまだ戸塚と北山が同室だなんて知らなかったから。

それに、いきなり夜這いをかけるとは思わないじゃん

あとで知った時は驚いたわ

でも、それで俺はあいつが前に言っていたことを思い出したんだ。



河「何事も先手必勝、これに限る」





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