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薔薇寮の淫

第2章 狼の群れの中へ

・藤ヶ谷side

千「ガヤさん ニコッ」

藤「どうした?健永」

千「出張サービスに来た」

藤「俺、呼んでないぜ」

千「そう言わないでくれよどうせ部屋には入れないんだから」

藤「あっ、ってことは」

千「そっ、只今わったーはニカと励んでる最中 ハァ」

藤「だから俺んとこへ来たってわけ?クスッ」

千「ガヤさぁーん慰めて、ねっ?お願い ニコッ」

藤「分かった、じゃお前の部屋へ行こう」

千「うん」



あれから健永は。

わたがニカを呼び出しやっている間は、決まって俺を誘って来るようになった。

最初は、話しを聞きながら

寂しさを紛らわせてやっているだけだったんだが。

気がつけば自然と抱き合ってしまっていて。

健永はいじらしいほどニカのことが好きで。

そうでもしてやらなければ見てられなくなってしまったからかもしれないが。

でも、すっげー可愛い声で鳴くんだ。

ニカが溺愛する理由もなんとなく分かる気がする。

そう俺達は―

こうやって、互いの身体と心を温め合うために。

一緒につるんでいるようなものでもあった。

独りは寂しいから…

北山お前も本当はそうなんだろ?

その瞳の陰り、昔とちっとも変わらない。

俺が愛してやるから。

たくさん愛して光りを灯してやる。

必ず―

ここは愛に飢えた男が集う場所、禁断の愛の館。







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