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はじめで終わる物語

第1章 惑星レオナカバオ

「この鏡で、地球に行けるから、行ってくれって話じゃ」


「だから……なんのためにですか?」


「……うむ」


 ヨマネーズは鏡を前に押し出した。


「地球に行って、魔物と闘える勇者を探して来てほしい」


「おい、このバカ、マジで言ってんのか……」とわざと、聞こえるように言う。


「所々、口が悪いのう。まあ、見ておれ」


 ヨマネーズは鏡の正面に立ち、目を閉じ、左手を前に出した。


「ふんっ!! スデイウコクワイメハコバタキルア」


 すると、鏡が突然、虹色に輝きだした。


 光に包まれたチャップは驚き、目を丸くさせる。


「なっ!! なにがおこったんですか!? 村長、今のは呪文ですか!!」


「そうじゃ」


「なんか、村長が絶対に口が裂けても言わないような、真面目な文句に聞こえましたが……」


「わしは普段からも真面目じゃわ。鏡を見ろ」


 ヨマネーズは鏡を示す。


 なにやら、鏡に映像が映し出された。


 ショッピングモールのような場所に、若い男女が集っている。なにかのイベントの様子だ。


 だが、さすがにそれはレオナカバオには無い光景だ。


「これは……地球ですか?」


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