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ご主人様は突然に

第7章 《未定》




「マナカ。おい、マナカ。
そろそろ起きねぇと……」



穏やかな声が聞こえてきた。



あれ……私……

寝ちゃってた……?



そっとまぶたを上げると

黒いTシャツが目に入る。



「………?」



Tシャツを見つめながら

自分の頭や首を支えてるものに

意識を持っていく。



枕じゃなかった。



枕より細長く

硬くてしっかりしてるそれは

誰かの二の腕。



これは……



腕枕をされていることに気づくと

少しずつ眠る前のことが

脳内に浮かび上がってくる。



今日は―――

ナナコとアヤと会って

よく分かんないけど

ファミレスまでカオルが来て……



……カオル?!



「もう帰る時間―――」


「ぎゃっ!!!」



目の前の胸板を思いっきり押し

跳ね起きると、カオルは

私を見上げながら苦笑いする。



「……こういう時はバカちから……」


「あれ……私なんで……?」



寝ちゃったんだっけ?と考えていると

カオルが身体を起こして

私の鼻を摘まむ。



「誰かさん、俺の罰を受けて
寝ちゃったんですけど?」



罰…………あっ!!

そうだ。

イクのを我慢できなくて

さらにイカされて……



「……思い出した?」



目を見開く私を見て、カオルはにやり顔。



「わ……私……
最後、どうなったの……?」


「……知りたい?」


「知りたいから聞いてるんでしょ!
にやにやしてないで教えてよ!」


「んー……じゃ教えてやるから
ここに座れ」



そう言ってカオルは

胡座をかいて座った自分の足を

ポンポンと叩く。



「は?意味が分から……」


「いいから座れ」



手首を引かれてあっという間に

私の身体はカオルに包まれていて

背中にカオルの体温を感じた。



そして私の肩にカオルがアゴを乗せる。



「お前さ……そんなに気持ちよかった?」


「な、なんで?」


「いや……、お漏らしするほど
気持ちよかったのかと思って」



………?



「それでパンツも濡れたから……
お前今……ノーパン。ほら見てみ?」



ふっと笑ってカオルは

無防備な秘部が見えるように

閉じていた私の膝を左右に開いた。


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