ご主人様は突然に
第1章 戦力外通告!?
センは母に任せて
二階の自分の部屋に向かう。
『もしもーし』
ベットに腰掛けて
携帯を耳にあてると
落ち着いたトーンの声が耳に届いた
「あ、私。連絡遅くてごめん」
『別にいいよ、慣れてるし。
それよりメールちゃんと見た?』
「見た。ハガキも見たけど
同窓会あるんだね」
『そうそう。行く?』
「ナナコは行くんでしょ。
さっきお母さんから聞いた。
アヤとマイも行くって?」
『んー、なんか女の幹事にされてさ。
強制参加みたいな?
アヤは参加で、マイは微妙だって』
「へぇ、幹事ねぇ。大変そう。
男の幹事って誰?」
『うん。幹事とか面倒なだけだね。
男の幹事は佐藤くん。分かる?』
「……分からん。誰よ佐藤くん」
『アハハ。あんた昔から¨カズくん¨
しか眼中になかったもんね~。
てか、カズ元気?』
私の方が知りたい。
たぶん元気だろうけど。
「んー……元気かな。
そのカズのことなんだけど……」
『ん?なに?』
「別れるかも」
『……まじで?』
「まじ。浮気された」
『まじか……二回目かっ!
なにがあったんだカズ!』
ナナコが興奮気味に声を張る
うん、それも知りたい。
「んー……詳しいことは
会ってから話したいんだけどさ、
……アイツは同窓会来ないよね?」
『アイツって?』
「……カオル」
『ああ、カオルね。
仕事があるから同窓会には
参加できないみたいよ』
「同窓会には?」
『二次会から参加するって。
で、どうするの。
気分転換になると思うし
たまには参加したら?』
「うーん……
じゃ……少しだけ顔出そうかな」
『よし、参加ね。
いっしょ行こうよ。迎え行くから』
「うん。場所分かんないし
迎え来てくれると助かる。
あ、でも今実家にいるから」
『オッケー、実家ね。
七時半前には行くから。じゃね~』
「うん。またね」
電話を切ってホッとため息をつく
アイツ来ないんだ……良かった。
ボフッと音を立てて
ベットに横になるとアクビが出た
眠い……
昨晩、眠れなかった私は
まぶたを閉じると簡単に
睡魔に襲われていた。