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ご主人様は突然に

第5章 まさかの許嫁!?




「マナカーーーッ!!」



朝食を終えると

ナナコが鼻息荒くやってきた。



玄関を開けた瞬間

肩をガッと掴まれて揺さぶられる。



「アンタ、無事ッ!?」


「えっ?なにっ?」


「カオルになにかされたっ!?」


「ナナコ、ナナコ!
無事じゃなかったらのんきに
玄関になんか出て来ないって」



興奮するナナコをアヤがなだめる。



アヤの言うとおりだ。



まぁ、なにもされてないとは

言えないけど。



「でっ、でもっ!」


「ナナコちゃん?」



うるさい玄関に母がやってきて

様子のおかしいナナコを見て

首をかしげた。



「お、お義母さん……」


「どうしたの?
マサキならアパートに帰ったけど」


「あ……いや、その……」



母の登場に口ごもるナナコの代わりに

アヤがにこっと微笑む。



「お久しぶりです、ミカコさん。
マナカ酔ってたから少し心配で
様子を見に来たんです」



アヤもナナコも

意味深に私をチラ見していた。



「あら、アヤちゃん!
久しぶりね~わざわざありがとうね。
少し上がってったら?
美味しいコーヒーあるのよ~」


「いえ、マナカも二日酔いとかも
なさそうなんで安心しました。
また改めてお邪魔しますね!」


「あら、そう?残念。
いつでも来てね」


「はい、ぜひ。じゃナナコ帰ろっ。
お邪魔しましたー!」



アヤはナナコの腕を掴み

玄関のドアを開けた。



「じゃ、お義母さん、また夜に来ます」


「ええ、待ってるわ」


「マナカもまたね!」


「あ、うん。気をつけてね」



手を振るとナナコとアヤは

あっという間に去っていった。



でもアヤもナナコも

なにか話したいことがあって来たはず



それでも帰ったってことは

¨ここでは話せないこと¨

なんだろうとなんとなく気づく。



私に気を遣ってくれたんだろな……

あとで連絡しとこう。





親友たちの心遣いに感動しながら

リビングに戻ると



センとカオルが

仲良くプリキュアごっこをしていた。



うわー……まじ?



カオルの意外な一面に驚いてると

私より先にリビングに戻ってた母が

フフッと笑っていた。


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