籠の中の天使
第3章 悪魔な先生
先生の後をついていき、着いたのは言った通り相談室だった。
一対一で席に座った時、先生が突然あっ!と驚いたように大声を出したので私は飛び上がってしまった。
「さっき確実に助けられるって言っただろ?実は俺君がイジメられてる証拠を集めてたんだ。それ写真なんだけど…結構酷い物もあってさ、君が人に見られたくないものならその写真はなくそうと思ってたんだ」
だから見せたかったんだけど…なんて落ち込む先生は最初の印象とは打って変わって私の中では信頼できる優しい先生になっていた
「他の人に見られても駄目だと思って…俺の家に置いてあると思う…もう俺は仕事終わったし葵が大丈夫なら俺ん家に来るか?」
「えっと、家は流石に…」
「そりゃそうだよな…他の生徒にバレたら君の立場もっと悪くなってしまうかもしれないし。考えなしでごめんな」
「えっいや!そうじゃなくて!先生、ほら…女の子に人気あるし彼女とかいるでしょ?だから家に行くのは申し訳ないなって…」
「なんだそんなことか!俺はモテないし彼女もいないぞ。だから大丈夫!ほら、行くぞ!」
「えっ!?ええ」
笑顔の先生に無理矢理腕を掴まれてつれていかれる。
普通男の人の家なんて危ないんだろうけど佐倉先生だもん。大丈夫…だよね…