籠の中の天使
第4章 烏丸と佐倉
「あれ…わた、し…」
目を開けるとうっすらと明るい白い天井が目に入った。そして何故だか薬品の香りが鼻についた。
わたし教室で…裸のまま気絶しちゃったんだ…!
自分の経緯を思い出したところでガバッと起き上がるとそこはさっきと全く違う風景だった。
「え…ここ、ほけん、しつ?」
あれ、なんでわたしここに?
自分できたはずもないし、わたしが今裸のままであることからして他の生徒が運んでくれたわけでもないと思うし…
どうなってるの?と思いながら窓に目をやると外は真っ暗で欠けた月が薄気味悪く光っていた
「って、夜!?お母さんに連絡しないと…」
きっと心配して携帯に通知が凄いきているはず…
「もう連絡済みだから大丈夫だよ」
低い嘲笑うような声
烏丸さんとはまた違う恐怖がわたしを包んだ
下がっていた視線をおそるおそる声のする方に向けると昼間の生徒から人気のある笑顔じゃない厭らしい笑顔で笑う佐倉先生がいた。