君がいるから
第4章 君と迎える朝
まさか手ぶらで行くわけにもいかないから
車で向かう途中でスーパーに寄る。
レトルトのお粥やら、スポーツドリンク、日保ちのするパンとかを適当に放り込む。
料理は苦手だから、仕方ない。
あれもこれもと買ってたら、いつの間にか袋2つの大荷物になった。
智の住むアパート近くのパーキングに車を置いて
2階奥の、部屋に向かった。
チャイムを鳴らそうとしたけど、もしかしたら…と思ってドアに手を掛ける。
やっぱり。
ドアの鍵は掛かっていなかった。
雅紀が電話したからだろう、鍵を開けといてくれていた。
「…オジャマしまーす」
無言で入るのも嫌だから、聞こえるかは分からないけど
とりあえず一声かけて、中に入る。
短い廊下の先にあるリビングに続く扉を開けると
「…だと思った」
予想通りと言うか、何と言うか
ソファーの上で毛布にくるまっている塊。
隣の開けっ放しの寝室のベッドは
人が寝た形跡なし。
智は、鍵を開けに起きたからそこに寝てる訳じゃなく
最初からソファーにいた事を物語っている。
とりあえずはキッチンに入り
買ってきたものを取り出す。
そのガサガサした音に
毛布の中の塊がモゾモゾと動いた。
「ん…誰?」
消え入りそうな弱々しい声。
俺は手作業を止めて、智に近付く。
「翔ちゃん…」
智のボーッとした目が俺を捉えると
ふにゃりと力ない笑顔を浮かべた。
「…看病しに、参りました」
わざとおどけて見せる。
「ふふ…」
車で向かう途中でスーパーに寄る。
レトルトのお粥やら、スポーツドリンク、日保ちのするパンとかを適当に放り込む。
料理は苦手だから、仕方ない。
あれもこれもと買ってたら、いつの間にか袋2つの大荷物になった。
智の住むアパート近くのパーキングに車を置いて
2階奥の、部屋に向かった。
チャイムを鳴らそうとしたけど、もしかしたら…と思ってドアに手を掛ける。
やっぱり。
ドアの鍵は掛かっていなかった。
雅紀が電話したからだろう、鍵を開けといてくれていた。
「…オジャマしまーす」
無言で入るのも嫌だから、聞こえるかは分からないけど
とりあえず一声かけて、中に入る。
短い廊下の先にあるリビングに続く扉を開けると
「…だと思った」
予想通りと言うか、何と言うか
ソファーの上で毛布にくるまっている塊。
隣の開けっ放しの寝室のベッドは
人が寝た形跡なし。
智は、鍵を開けに起きたからそこに寝てる訳じゃなく
最初からソファーにいた事を物語っている。
とりあえずはキッチンに入り
買ってきたものを取り出す。
そのガサガサした音に
毛布の中の塊がモゾモゾと動いた。
「ん…誰?」
消え入りそうな弱々しい声。
俺は手作業を止めて、智に近付く。
「翔ちゃん…」
智のボーッとした目が俺を捉えると
ふにゃりと力ない笑顔を浮かべた。
「…看病しに、参りました」
わざとおどけて見せる。
「ふふ…」