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君がいるから

第5章 休日


そこそこお腹も満たされたところで

さて、本題。

「ねぇ、翔ちゃん…」

「ん?」

「日曜…「ダメ」」

…最後まで言わせろよ。

「平気だから!今日明日、おとなしくしとくから」

「せっかく良くなったのが、ぶり返したら元も子もないでしょ」

「お願い。行きたいんだよぉ…」

ちょっとしおらしくしてみる。

「可愛く言ってもダメ」

チッ

「何でだよ。自分の体ぐらい自分が一番分かってるって!」

「分かってないから、今回寝込んだんだろうが」


それを言われると、何も返せないじゃん


「でも!…その寝込んだ俺を襲った奴に言われたくないぞっ」

今度は翔ちゃんがウッと詰まる。


「俺はね、智が心配だから反対してるの。雅紀が教えてくれなかったら、…智今頃更に悪化してるよ?」


何だよ、その目…


「智のあんな姿、もう見たくないよ」


そうですか。

襲った事は棚に上げてきましたか。



でも、このままじゃ多分ずっと平行線。


「分かったよ」

俺がため息交じりに言うと

「なら良かった」

翔ちゃんも、ホッとしたように笑った。





甘いな、翔ちゃん

俺、「行かない」とは言ってないからな。






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