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君がいるから

第5章 休日

土曜日は

本当に何もしないで

ひたすらのんびりと過ごした。


翔ちゃんが甘やかすから、それを遠慮なく受け入れて

俺はただ、ソファーで寝っ転がって

その下で足を伸ばしてくつろぐ翔ちゃんの髪をいじったり


…時々の不意討ちのキスをされたり。



どこのバカップルだよって感じ。



そりゃ、嫌じゃないけど



全ては明日の為。

翔ちゃん、変に勘が良いからバレないようにしないといけないんだ。



「智…具合どう?」

また来た。

朝から何回も聞いてくる。

「もー…大丈夫だって言ってんじゃん」

心配してくれてるのは分かるけどさ

…ちょっとしつこい。


「何回聞いても変わんないよ?」

「まあね」

翔ちゃんも、分かってはいるんだろう

苦笑いしているから。



「それだけ智が好きなんだよ…」

何かもう、翔ちゃん溶けそうなんだけど


嬉しくないわけじゃないけど

…むず痒い。



俺だって、翔ちゃんの事大好きだし

…多分「愛してる」ってやつだと思うけど

こんなにあからさまに出来ないよ



「翔ちゃん…」

「ん?」

「…なんでもない」

「ふふ」



何だか俺まで

…溶けそうだよ



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