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君がいるから

第6章 一緒に暮らそう

最近の休日は

もっぱら二人で物件探し。

今は、ネットでかなり検索出来るから

足を運ぶ機会は少ない。

智と一緒に

部屋を探す日が来るなんて

夢にも思わなかった。


「ねえ翔ちゃん、これは…?」

タブレットをいじっていた智が

俺の所にそれを持ってきた。

「ん…どれ?」

顔を近付けて覗き混む。


智の吐息が頬に掛かって

思わずほっぺたにキスをしたら

「こら!」

智が思いきり頭を叩いた。


…マジで痛いって


「そんな本気で叩かなくても」

「翔ちゃんが悪い」

何だよ…

ちょっとくらいいいじゃんか

だけど

智の顔がプリプリし始めたのが分かったから

…おとなしくしておこう。


「で、どの物件?」

「あ…うん。これなんだけど…」


指差した物件は

お互いの会社にもちょうど良い距離。

風呂とトイレも分かれてる。

間取りも、見た感じは悪くない。


…気になるとしたら

後は現地確認くらいかな。



「いいね。問い合わせしてみるよ」

「よろしく」

早速取り扱ってる不動産会社に電話を入れた。






「これから出れる?」

俺は通話を終えると同時に智に振り返った。





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